2026/06/13 19:04






手染め糸への向き合い方について

手染め糸を販売するにあたって、私が大切にしていることを改めてお伝えしたいと思います。

学びと、厳選した資材

私が糸染めを始めた頃は、今ほど簡単に情報が手に入る時代ではありませんでした。海外の専門書を読み解き、技法や化学的プロセスを必死に学び、失敗を重ねながら知識を蓄積してきました。

wip wip hooray! で使用している毛糸と染料は、世界中のプロのダイヤーが信頼を寄せるトップクオリティの業務用資材です。繊維の構造に合わせた適切な染色処理を行っており、身近な画材などとは根本的に異なります。

色落ちについて

手染め糸において、初期の色落ち(色水が出ること)を完全にゼロにすることはできません。これは手染めという手法が持つ、本質的な特性です。

過剰な化学洗剤での洗浄や高温での繰り返し洗いで色落ちを抑えることは技術的には可能かもしれませんが、それは糸——羊毛などの天然繊維——の油分を奪い、本来の膨らみや柔らかさを損なうことになります。また大量の薬剤や排水は、環境への負荷にもつながります。

wip wip hooray! では、糸を傷めず素材本来の良さを最大限に残すこと、そして環境に配慮することを優先しています。そのため、繊維に定着しきれなかった余剰な染料が、最初の数回の水洗いでわずかに溶け出すことがあります。

これは品質の問題ではなく、糸の素材を大切にした結果です。濃い色は特に色落ちの可能性がありますので、最初のうちは単体での手洗いをお願いしています。

これからも

安易な流行に流されず、誠実に。
育てる楽しみを味わえる糸をこれからもお届けしていきます。私たちの手染め糸に込めた考え方を、少しでもご理解いただければ幸いです。